柴田学園が青森商を84-55で下して2年ぶり15度目、現校名では初の頂点に輝いた。佐々木杏花(1年)が両チームトップの29得点を挙げる活躍を見せた。12月23~29日に東京体育館などで開催される全国高校選手権に出場する。

柴田学園が決勝のコートで歓喜した。17-12の第2クオーター(Q)前半、身長178センチと長い手足を武器にした佐々木がファウルを受けながら2点シュートを決め、そのままフリースローも沈めると、直後の速攻でも得点して流れを作った。以降もゴール下でのリバウンドを拾い続けて攻撃のリズムを生み出し、第3Q終了時で16点リードした。

優勝も見えた第4Q、大差でも柴田学園は攻撃の手を緩めることはなかった。佐々木は「勝っていても0-0の気持ちだった。(小野尚樹)コーチからはディフェンスで声を出して、速攻につなげる指示だったので」と同Qだけで12得点を奪い、相手シュートを止めるブロックも成功させた。昨年決勝で敗れた八戸学院光星を、今大会初戦で雪辱して勢いにも乗った。佐々木にとっては初の全国舞台に、「練習でやってきたことを発揮できた。目標のベスト4に向けて、体の強さと体力を高めたい」と気を引き締めた。

同校は19年春に女子校から共学となり、校名も柴田女から変更された。司令塔の中三川叶羽(かなう、2年)は「柴田女子での最高成績は8強。柴田学園になって、もっと最高の成績をつくりたい」と言葉に力を込めた。【相沢孔志】