女子で初出場の北星学園女(北海道)は八雲学園(東京)に55-107で敗れ、全国大会1勝は果たせなかった。第1クオーター(Q)で11-26と引き離されると、第2Q終了時で23-50と苦しい展開に。ハーフタイム明けの後半も相手に主導権を握られ続け、第3Q終了時には40-84と立て直せず、100点ゲームで屈した。

チーム平均身長は相手を7・6センチ下回る163センチと小柄なチーム。北海道予選は粘り強い守備と中高一貫校の6年間で築いた連係の取れたオフェンスで全国切符を初めてつかんだが、17年4強の実力校の前に機能しなかった。就任4年目の佐藤文哉監督(30)は「試合の序盤でリズムをつくれなかった。大きな大会での経験がなく、硬くなり、相手の大きい選手の対策を徹底しきれなかった」と話した。

コロナ禍で6月に3年生部員10人中6人が引退。その思いも背負っての舞台だった。第4Q残り5分で100点目を許したが、引退した仲間の分も最後まで懸命に走り回った。金子紗里主将(3年)は「引退した6人も応援してくれていた。(中高一貫校で)6年間で最後の大会。自分たちのプレーをやり切って、全力を出し切った」と涙はなかった。

チーム最多15得点で爪痕を残した小坂理緒(2年)は「緊張はあまりしなかった。持ち味のスピードとドライブでチームに貢献しようと思った。自分としてはけっこうできた。もう1度、全国で戦うために頑張りたい」と来年の雪辱を誓った。