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今日のイベント

【大会】

世界選手権

▼会場

スウェーデン・ストックホルム

▼種目

ペアショートプログラム(SP、25日午後6時10分=日本時間26日午前2時10分開始)

アイスダンス・リズムダンス(RD、26日午前10時52分=日本時間午後6時52分開始)※時間はいずれも予定


今日の誕生日

宮原知子(1998年)→Pick Up!

三宅星南(2002年)

日本の男子シングル選手。20年グランプリ(GP)シリーズNHK杯9位

門脇慧丞(2003年)

日本の男子シングル選手。20年全日本ジュニア選手権8位


Pick Up! 宮原知子

年々、表現の引き出しを増やす女性スケーターが23歳となりました。

幼少期、両親の仕事の都合で住んでいた米国のショッピングモール。そこで滑ってみたことにより、スケートの魅力を知りました。

始球式で2回転

京都に戻ると浜田美栄コーチの下、メキメキと力をつけます。ジュニア時代から国際大会を経験し、ソチ五輪シーズンの13-14年にシニアへ転向。五輪こそ逃しましたが、14年の全日本選手権から4連覇を飾りました。立場は日本のエースとなり、15年世界選手権2位、16年4大陸選手権優勝。ミスが少なく、完成度の高い練習は周囲が口をそろえる練習量に裏付けられていました。

ですが、17-18年の平昌五輪シーズンは焦りとの戦い。左股関節の疲労骨折など故障で出遅れ、実戦復帰は11月となりました。それでも五輪代表選考会となった12月の全日本選手権で優勝。「今回は今までと違って、本当に心の底からガッツポーズが出ました」。シャイでガッツポーズの練習もしていたという19歳の正直な言葉に、その苦労がにじみました。

全日本V4初五輪

迎えた平昌五輪は4位入賞。表彰台にはあと1歩でしたが、フリーを終えて「自分のベストな滑り」と振り返るなど、全ての力を出し尽くしました。

自己ベストで4位

現在はカナダに拠点を移し、今季の世界選手権代表にも名を連ねました。10代の活躍が目立つ現在のフィギュア界において、可能性を示し続けています。


今日の1枚

日刊スポーツが蓄積してきた写真の中から厳選して紹介します。

2020年10月11日
2020年10月11日

20年10月11日、2020東京フィギュアスケート選手権・ジュニア男子フリーの演技をする小田垣桜。


今日の出来事

佐藤有香が5年ぶり2人目の世界選手権優勝(1994年)

世界選手権◇26日◇千葉・幕張メッセイベントホール◇女子シングルフリー

テクニカルプログラム(TP)1位の佐藤有香(21=法大)が、フリーでも4種類の3回転ジャンプを6度成功させる華麗な演技で金メダルを獲得した。日本人の優勝は、1989年(平元)パリ大会の伊藤みどり(24=プリンスホテル)以来5年ぶり2人目。金メダルを胸に、来季はプロに転向する可能性が高い。逆転を狙ったスルヤ・ボナリー(20=仏)は、1度の3回転ジャンプのミスが響き2位のままに終わった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

初めてだった。16年間スケートを滑ってきた佐藤の目に、思わずうれし涙がこみあげてきた。悔し涙は何度も流した。5位に終わったリレハンメル五輪でも、2年連続して逆転を許したNHK杯でも。その失敗を発奮材料にしたことが、今回の金メダルを生んだ。「一つ失敗があったけど、最後まであきらめないでやった。うれしい」。視界が涙で揺れた。

今までで最高の演技だった。難易度の最も高い、出だしのトリプルルッツを決め、続くトリプルフリップも、着地の際にバランスを崩しながらも成功させた。トリプルトーループが2回転になった以外は完ぺきで、4種類の3回転ジャンプを6度こなした。途中には世界一と評される華麗なステップを交え、観客ばかりかジャッジをも魅了した。技術点では5・7、5・8の高得点、芸術点では5人のジャッジが5・9点をつけた。

五輪選手だった両親から伝授されたスケーティングは群を抜く。しかし、精神面の弱さが指摘されていた。

1992年(平4)アルベールビル五輪のとき「記者に囲まれる(伊藤)みどりチャンがうらやましい」と言っていた。ポストみどりとして注目を浴びると、「つらい」と漏らすようになっていた。だが、それから2年。失敗を繰り返し、練習を重ねることでプレッシャーに負けない技術と自信を身につけていた。

「スポーツ選手は苦しみを自分で処理する必要がある。(2日連続ジャッジにクレームを付ける)ボナリーはスポーツ選手らしくないが、有香は五輪のTPで失敗しても、フリーでは立ち直ったからね」。毎夏、佐藤の指導をしてきたダンフィールド・コーチは言った。

この金メダルを最後に、プロに転向する可能性は高い。長野五輪には、プロのプライドと技術をもって金メダルに挑むことになる。

◆佐藤有香(さとう・ゆか)1973年(昭48)2月14日、東京都出身。21歳。両親がともに元五輪代表選手というフィギュア一家に生まれ、5歳からスケートを始めた。1989年の世界ジュニア選手権で日本選手として初の優勝を果たす。90年からは毎夏、単身カナダに渡って練習してきた。五輪では92年アルベールビル大会で7位、先のリレハンメル大会では5位だった。過去3度出場した世界選手権での最高成績は昨年の4位。国内では全日本選手権2連覇中。父親の信夫氏がコーチ。152センチ。