フィギュアスケート女子で平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)4位の宮原知子(20=関大)が初めての甲子園で始球式を行った。

 3日のオリックス-ロッテ戦(京セラドーム大阪)に続く2度目の挑戦。投球前には2回転ジャンプで大観衆の注目を引き寄せ、ノーバウンド投球を披露した。前回のワンバウンドからリベンジを果たし「ノーバウンドでいけて良かった。(ジャンプは)前は1回転だったので、頑張って2回転にしました。マウンドから回りを見渡して、感動しました」と笑顔で振り返った。

 日々の練習や体のケアなどで野球を見る機会は多くないというが、4万人を超える大観衆に「なかなかできないこと。競技にかかわらず、人生経験として(今後に)生きると思います」。グラブは黄色と黒の“虎カラー”で、スケート靴のデザインを刺しゅう。背番号は「NO1という意味で…」と大好きな「1」と、「何となく縁起がいい」という「8」を組み合わせた81番を背負った。前回の18番から逆にしたことについては「どうしようかな…と思っていたけれど『あまり深く考えず、逆にしたら?』という意見を聞きました」と経緯を明かした。

 この日は阪神のシルバーパートナーとして協賛する「J:COM」の企画として、始球式前には球場外周でトークショーに参加。ファンの熱気を身近に感じていると、司会のお笑い芸人かみじょうたけし(40)から「どうですか、阪神ファンは」と問われ「う~ん…圧倒されています」と素直な感想を口にした。

 スケートを始めたきっかけの話題になると、幼少期にショッピングモールの1階にあったリンクで滑ったことが原点だと説明。かみじょうたけしから「どこのリンク? 僕、行くから!」と問いかけられ、すかさず「アメリカです!」と切り返すと、会場は大爆笑だった。始球式後は野球観戦を楽しんだ。