昨年の全日本ジュニア選手権2位で、飛び級で参戦している最年少16歳の三浦佳生(東京・目黒日大高)が足跡を残した。

ショートプログラム(SP)8位でゴールデンタイムに登場し、フリー156・27点の合計232・89点をマーク。自己ベストをたたき出した演技後は右の拳を握って何度もうなずき「楽しかったですし、アピールできた」と納得した。

選考会を勝ち抜いて出場を決めた後、大会前には「羽生結弦選手(負傷で欠場)に宇野昌磨選手と、ヤバい人たちばかり!」と思わず若者言葉で喜んだ。「その中でも僕という存在を『どうだ!』と見せつけたい」と話していた次代の日本のエースは「どうだ! と見せられたか」尋ねられると「めちゃめちゃ見せられました!」と大きな手応えをつかんだ。

この日は冒頭の4回転ループこそ「完成度を高めるため先生やチームスタッフと相談して」回避したが、続く4回転サルコーや疲労のたまる後半に組み込んだ4回転トーループを降りてみせた。転倒なく「全て着氷できたので良かった。呼吸というより足に疲労がきてしまうことが課題。これから上げていきたい」と成長の種もつかんだ。

次週19日から始まる全日本ジュニア選手権(名古屋)では初優勝を狙う。目指すだけではない。火の玉のように熱い高校1年生は「今回の経験を生かし、もう断トツで優勝したいと思っています! 歴史に名を刻むような演技がしたい」と燃えに燃えた。【木下淳】