初のオリンピック(五輪)出場を目指す樋口新葉(20=明大/ノエビア)が、大技のトリプルアクセル(3回転半)を決めた。

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フリー「ライオンキング」の冒頭で挑み、美しく着氷。「緊張と楽しみと半分半分です。すごく氷もキレイだし、暖かいリンクなので身体も動きやすい。本番でも集中してやりたい」と好感触を得た。

今季はSPでもフリーでも成功しており、自己ベストも更新しているが「今回のSPはダブル(2回転半)と決めています」。その理由について「単純にリスクが大きすぎるので、ダブルを完璧に決めて、安定した点数を出せれば」と説明し、まず23日は回避して最終決戦となる25日のフリーでは挑む考えを示した。

グランプリ(GP)シリーズ第5戦フランス杯では3位。帰国後は待機期間をへて調整を重ね「ホントにジャンプのことばかり考えてしまうところがあったので、全体的に大きく滑れたらいいなと思ってショートもフリーも、特にショートはステップがリンク全体を使えていない印象だったので、そこを広げる修正をしました」と語った。

4年前は僅差で逃した五輪の北京大会へ「今季は良いことも悪いことも良いイメージでとらえて、全部をプラスにつなげていきたいと思っていて、それができている。全日本でも良いイメージを持って、油断しないよう落ち着いて滑りたい」と抱負を語った。「緊張するんですけど、あまり考えすぎず、自分らしくいつも通りにできたらいいなと思います」とも口にした。【木下淳】