女優業とフィギュアスケーターを両立する本田望結(18=プリンスホテル)が8カ月ぶりの試合に挑んだ。

セレーナ・ゴメスの曲に乗り、冒頭から2回転サルコー-1回転トーループ、2回転ループ、1回転半とジャンプを並べた。アップテンポな曲調に、ステップシークエンスなどでは指先まで意識するようなしぐさも細かく、1月の国体以来の演技を30・96点で終えた。

「8カ月ぶりの試合だったんですけど、えっと、練習含めて、久々にお姉ちゃん(真凜)と一緒に滑り生活できて」。

そう言葉に出すと、目頭が熱くなった。思わぬ涙腺の緩みに、本人もびっくり。「辞めるみたいで…。辞めない、辞めない! まだまだ続いている!」と笑顔で説明した。

女優業との両立を決心し、競技人生を続けている。今回もしっかりと練習をできたのは1週間。「また試合に出られているうれしさを感じながら滑れました。かみしめながら滑ってました。なかなかシニアの試合に出ると、構成高くないと点数もらえない分類の試合ですし、構成を上げるのは難しいですけど、この期間、練習した精いっぱいはだせたかな」と振り返った。

葛藤はあるが、気持ちはぶれない。「スケートをしているというには、まだまだ、ただやっているだけと思われても仕方ないですけど、とにかく好きという気持ちだけで参加しました。来週も学校の試合があるので、できる限りの準備をしたいと思います」。大好きな氷の上で滑り抜く。