【アレン(米テキサス州)=阿部健吾】GPシリーズ初参戦の吉岡希(19=法政大)が好演技で滑り出した。自己ベストの87・44点を記録し、従来の76・44点を11・00点更新した。

冒頭で4回転-3回転の連続トーループを決めると、トリプルアクセル(3回転半)、3回転ルッツとまとめきった。演技後は小さくうなずき、観客の大きな拍手を受け止め、「すごくうれしい。緊張もあったんですけど、楽しめました」と憧れてきた舞台で躍動した。

今季からメインコーチを務める長光歌子コーチからも「チャレンジャーなので、しっかり楽しんでいくように」と背中を押された舞台だった。演技直前もジャンプなどの不安は皆無。「名前をコールされてからジャンプのことは考えてなくて、この試合に出れることがすごくうれしかったので」と喜びを成功につなげた。 得点が表示されると、涙をぬぐった同コーチからは、要素の間のつなぎの動きなどを重点的に指導を受けてきた。理想とする故デニス・テンさんを振り付けたローリー・ニコルさんに依頼した新SPでもあった。「この大会で良い演技をしたかった」と安堵(あんど)の表情をみせた。

フリーは21日(同22日)に行われる。

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