葛西紀明(51=土屋ホーム)が合計257・2点で2位に入った。1回目は出場選手で最も風が弱まった中でも、K点越えの128メートルで4位につけた。

逆転優勝を狙った2回目、ヒルサイズ越えの141メートルを飛んで順位を上げた。2回目の得点はその回全体のトップだった。優勝した3日TVh杯から2戦連続で表彰台に立ったが「優勝を狙っていたので悔しい」と振り返った。

レジェンドの2回目。おなじみのリクエスト曲B'zの「ultra soul」が会場に響く中、風と音楽に乗ってビッグジャンプを披露した。観客をわかせ、後続の選手にプレッシャーを与えた。「145メートルは欲しかった。いける調子ではあった」と悔しがった。優勝した佐藤慧一(26=雪印メグミルク)との点差を1回目13・9から最終的に7・1に縮めた。

W杯札幌大会(17日開幕)前最後の試合で、手応えは十分。「コンディションはばっちりなので、W杯に向けていい調整ができていると思う」と自信を見せる。4季ぶりに予選を突破すれば本戦出場となり、自身が持つギネス世界記録のW杯個人通算569試合出場の更新となる。「試合並みのプレッシャーがあると思う。それを打ち破って予選突破して570試合出場を決めたい」と、期待を力に変えるつもりだ。

本戦で30位以内に入ってW杯ポイントを獲得し、シーズン終盤の海外遠征メンバーに復帰するのが目標。50代になったレジェンドは、再び世界で輝く準備はできている。【保坂果那】