レギュラーラウンド(RR)6位の東レアローズが、上位6チームによるファイナルステージ(FS=23日開幕、東京・大田区総合体育館ほか)進出へ再び王手をかけた。

ホームで同10位のVC長野トライデンツと対戦し、3-0(27-25、25-19、25-17)のストレート勝ち。負けると7位後退となった一戦で、上位チームの意地を示した。

ジュースにもつれ込んだ第1セット(S)を29-27で取り切ると、勢いに乗った。第2S以降は攻守で相手を寄せ付けず、危なげなくセットカウント3連取。日本代表でも活躍する高橋健太郎が4本のブロックを決め、1時間22分の快勝に貢献した。篠田歩監督は「ファイナル進出に向けて負けられない試合。1セット目は苦戦したけど皆さんの応援があって立て直せた」と、会場を埋めた1911人の声援に感謝した。

この日は、昨年、胃がんにより31歳で他界した藤井直伸さんの追悼試合として行われた。FS進出に王手をかけていた先週10日の藤井さんの命日には、勝利を届けられなかっただけに、「そこで勝てなかった悔しさから、今日は立て直せた」と篠田監督。藤井さんが生前に口癖のように話していた「試合は楽しんでやるもの」という言葉を引き合いに出し、「今この状況で楽しめるかが、ファイナル進出に向けて大事なこと。チーム一丸で楽しんでバレーをしたい」と力を込めた。

17日のRR最終戦で勝利すると、7位東京GBの勝敗にかかわらずFS出場最後の1枠を手にする。