宇都宮ブレックスがアルバルク東京に意地を見せられた。3シーズンぶりの地区優勝に王手をかけ、第4クオーター(Q)終盤まで勝つチャンスは十分にあったが、最後に突き離され、レギュラーシーズンのホーム最終戦も飾れなかった。

20日の第1戦で14本決まった3ポイント(P)シュートが入らない。第1Qは7本打って成功ゼロ。守備を修正してきたA東京に打ちどころを抑えられた。トータル28本打って、成功7本では得点が伸びるはずもなかった。

佐々宜央(さっさ・のりお)ヘッドコーチは「苦しいシュートの状況を乗り越えようといろいろやってはみたが。単純にリバウンドも上回られた」と振り返る。一方で強調したのは球際。同点で迎えた第4Q残り7分、ルーズボールをA東京に持っていかれ、そこから安藤周人に3Pシュートを決められた。

「あそこが象徴的。チャンピオンシップ(CS)ではああいうところがポイントになる」

20日の第1戦も紙一重。相手との力が拮抗(きっこう)しているゲームでは、ほんのささいなプレーが明暗を分ける。あらためて思い出させてくれたことを今後につなげていくしかない。

A東京とのゲーム差は再び2。残り4試合で有利な状況は変わらないが、今週末にはワイルドカードでCS進出を狙う千葉Jとの2連戦が控える。

「今日決めたかったが、緊張感を持って残り試合を戦えるとも言える。全体勝率1位のこともあるし、CSに向けてここからしっかり準備したい」と佐々ヘッドコーチ。エース比江島慎も「ホームの皆さんの前で優勝できなかったけど、アウェーの地で優勝して、(CS準々決勝で)ホームコートに戻ってきたい」と話していた。【沢田啓太郎】