フィギュアスケートのアイスダンスで22年北京五輪(オリンピック)代表の小松原美里(31)尊(32)組(倉敷FSC)が、カップルを解散することとなった。22日、所属事務所が発表。美里は競技者を引退し、尊はさまざまな可能性を熟考しているという。

「チームココ」の愛称で親しまれた2人は、16年にカップルを結成し、17年に結婚。全日本選手権で5度の優勝経験を収め、北京五輪では団体戦銅メダルに貢献した。24年1月にはカミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング違反認定により、国際スケート連盟(ISU)が日本を銀メダルに繰り上げることを正式発表している。

同日、美里は自身のインスタグラムを更新。「応援して下さっている皆様へ」と題し、思いをつづった。

内容は以下の通り。

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誠に急ではございますが、先日の3月にモントリオールで開催された世界選手権をもって23年の競技生活の幕を締めることに決めた事をご報告させて頂きます。

今年は本当に毎試合怪我と戦っていて身体が苦しい中、2月の四大陸選手権では、自己過去最高得点を出すことができ、モントリオールの世界選手権では自分の好きな、練習してきた演技が出来ました。

こうした今シーズンの経験、そして五輪の夢を叶えられたこと。自分の競技人生をやり切ったと心から思えている自分に気づきました。

「足るを知る。」

ひたすらに自分に足りないものを探して、持っていないものを追ってきました。ふと振り返ってみると、競技を通して出会った素敵な人達や宝物のような想い出が満ちていました。

ここまでスケートを山も谷もカラフルな色で楽しむことが出来たのは、日本スケート連盟の関係者皆様はもちろん、スポンサーの筑波記念病院様、2018年のクラウドファンディングで背中を押してくださった皆様。今まで私の成長を促して下さった氷の上の先生方、陸の先生や心の先生。地元のリンクさん、一緒に時間を過ごしてくれた元パートナー達。尊敬する先輩や仲間達。応援して下さっているファンの皆様と家族のみんな。何よりパートナーのティムのお陰です。関わって下さった皆様ひとりひとり、誰1人欠けていても今の自分はありません。まずはこの文面にて、心より御礼を申し上げたいと思います。

スケートの競技生活を通して、問題と向き合うこと。向き合う中でも楽しむことを学びました。沢山素敵な経験と大変な中で感じる、より美しい景色を観させて頂きました。

学んだ事を存分に活かしつつ、これからもひとりの人間として沢山吸収し、より豊かな社会を実現する為の1人になれるよう精進します。

今後の予定としましては、ご依頼があればの話ですが、アイスショーにプロスケーターとしてティムと出演したり、コーチの資格をカナダで取得する為のコースや試験、レッスンを受講して、コーチングや振り付けなど国を問わず心身健康に選手が頑張れる状況をサポートできるよう行動していきますので、これからもどうぞ宜しくお願いいたします。所属事務所は、引き続き同じマネージメント会社が担当致しますので何かあればお声がけください。

初めてスケートをした時に頬に感じた風の気持ちよさは、23年たった今でも私の頬で微笑んでくれています。

誠に幸せな競技人生でした。

心よりありがとうございました。

美里

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