卓球のシングルスW杯で史上最年少15歳の銅メダリストとなった女子の張本美和(木下グループ)が「爆発力」をテーマに掲げた。

22日、開催地のマカオから成田空港に帰国。決勝トーナメント1回戦で世界ランク3位の王芸迪(中国)に初勝利し「やっぱり1回勝ったことで、怖いものはなくなった。なんとなく試合の感覚がつかめてきました」と手応えをにじませた。準決勝では同2位の王曼■(中国)と対戦。敗れたものの、0-2から2ゲームをつかんでおり「ほんの少しずつですけれど、前よりは縮まってきていると感じています」と中国勢との距離感を自己分析した。

7月開幕のパリ五輪(オリンピック)では団体戦メンバーに選出されており、大舞台での躍進へ、対中国勢は避けては通れない。今後に向けては「爆発力が、まだ自分には足りていない。中国選手と実力比べをしても、勝てない部分がある。相手にびっくりさせる。1本でもいいから、いつもやらないことをやってみたり、極めていければ、もっと近づけるんじゃないかなと思います」と見据えた。

この日は男子銅メダルの兄智和(20=智和企画)と同便で帰国。きょうだいでのメダル獲得は、史上初の快挙だった。尊敬する兄と並んで銅メダルを手に持つと「すごくうれしいです。自分がずっと追う立場だったので、こうして一緒の表彰台でメダルをいただけて、史上初と聞いて、本当に良かったと思います」とかみしめた。【松本航】

 

※■は日の下に立