<卓球:世界選手権>◇予選ラウンド◇横浜アリーナ

 男子史上最年少14歳6カ月の丹羽孝希(青森山田中)はシングルス、ダブルスで予選を突破した。

 5試合のフル回転。丹羽が頑張った。「今はヘトヘトです」と苦笑いしたが、唯一敗れた最後の混合ダブルスでは第3シードの強豪から1度はマッチポイントを奪う大健闘だった。シングルス2次予選で世界ランク183位(丹羽は426位)のシモンチクを破るなどして、03年世界選手権の福原愛と並ぶ史上最年少での決勝トーナメント進出。ダブルスでも本戦入りを果たした。

 青森山田の吉田総監督は「ランク上の選手に勝つのが生きがいだろ。生き残って、明日からの試合を捨て身で挑め」と言って、コートに送り出した。スピードと反応の速さ、強烈なスマッシュに多彩なサーブで立ち向かい「シングルスの本戦出場は1つの目標としてやっていたので、うれしい」と素直に喜んだ。

 30日の3日目からが正念場ということは丹羽自身が一番、分かっている。「楽に勝てるとは思っていない。でもプレッシャーはない。とにかく向かっていき、勝てればいいと思います」。吉田総監督は「これを契機に飛躍してほしい」とエールを送った。【三角和男】