山梨県高野連が地元のケーブルテレビ局「日本ネットワークサービス」(甲府市)に対し「関東大会対戦校に研究される」として、県高校野球の秋季大会決勝戦を放送しないよう求め、同局による放送が中止になったことが2日分かった。

 県高野連によると、10月11日に決勝が開かれる予定で、同局から8月上旬に放送許可申請があった。しかし県高野連の複数の加盟校から「試合が録画され、関東大会の対戦校に研究される恐れがある」との意見があったため、9月上旬、同局に「放送を自粛してほしい」と要請した。

 秋季県大会決勝に進出した2校が関東大会に出場、そこでの成績が来春の選抜高校野球出場を選考する重要な資料になるという。

 県高野連の渡辺圭一郎理事長は「楽しみにしていた県民には申し訳ないが、選手たちが不利になることが懸念されたので、今回の措置は致し方ない」と話している。

 日本ネットワークサービスの藤沢宏至制作局長は「秋季大会は1985年から中継しており、大変困惑している」としている。