オリックスが異例の1位公表だ。ドラフト会議で青学大・吉田正尚外野手(4年=敦賀気比)を1位指名する方針を固めた。18日、ほっともっと神戸での編成会議後に、瀬戸山隆三球団本部長(62)は「これからオーナーと球団社長に話を通すが、我々の中では決まった」ときっぱり。名前こそ出さなかったが、吉田の1位指名を明かした。

 同本部長は「ウチは投手力もそうだが、打力が弱い。春から即戦力の野手を行きたいというのは考えていた。ホームランバッター、日本人の4番を打てる野手が欲しい」と続けた。今季のオリックスはチーム打率、得点力ともにリーグ5位。投手陣の整備とともに、攻撃力のアップが来季への課題となっている。

 吉田は明大・高山とともに野手では各球団の1位候補。大学日本打表で4番を務め、その長打力はピカイチと評価される。8月26日の大学日本代表対高校日本代表戦では2打席連続本塁打を放った。オリックスはここ3年連続で大学・社会人投手を1位指名。昨年はドラフト直前まで戦略を練っていたが、今年は早々と方針を定め、公表に踏み切った。2位以下で投手の指名を続ける考えだ。

 ◆吉田正尚(よしだ・まさたか)1993年(平5)7月15日、福井県生まれ。6歳から野球を始め、足羽中では鯖江ボーイズに所属。敦賀気比では2度甲子園に出場。高校通算52本塁打。青学大では1年春から出場。今年6月のNPB選抜戦では西武高橋光から本塁打。好きな選手はナショナルズのブライス・ハーパー。50メートル走は6秒2、遠投100メートル。家族は両親と兄。173センチ、80キロ。右投げ左打ち。