悔しさも糧に、金本阪神は前へ進み続ける。ヤクルトに完敗し、虎の連勝が3で止まった。1番高山の開幕からの連続試合安打が4で止まり、2番横田も1安打。売り出し中の若虎コンビが失速気配で連勝ストップしてしまったが、金本監督に揺るぎはない。今日31日、開幕からの2カード連続勝ち越しに全力を注ぐ。

 神宮の三塁側を歩く金本監督を待っていたのは、東都虎党の温かい大声援だった。「アニキ、明日は頼むよ!」。「頑張れ!」。4連勝ならず、開幕5戦目で初めて一方的大敗を喫した。だが、阪神歴代監督が浴びたヤジも罵声もない。それでも指揮官は就任後初めて見せる悔しげな表情で、バスへと続く長い通路を進んだ。「打てそうで打てない…。うまいことかわされたというかね」。

 ヤクルト成瀬の老練投球にしてやられた。6回まで2安打1点。中でも高山&横田の新1、2番コンビは試合を通じて8打席1安打に封じられ、好調ヘイグの前に走者を置けなかったことが響いた。「変化球の多い投手に、バカ正直にいき過ぎたというのかな」。若虎は初球から積極的に振りにいったが、逆手に取られて凡打の山を築いた。

 開幕3連戦で4安打ずつした2人だが、この2戦は1安打ずつ。阪神新人最長の開幕4試合連続安打を放った高山は記録を止められた。これがプロの洗礼か。高山、横田とも打率が1割台目前に急降下。だが金本監督は「そこは経験だと思う」。今日31日も1、2番継続でメジャー43勝右腕、デイビーズ攻略を託す。

 敗れても超攻撃野球は貫いた。初回は安打出塁の横田が、4回は2年で1盗塁のゴメスが、サインの二盗で憤死した。だが開幕戦で虎投35年ぶりの盗塁を決めたメッセンジャーに負けじと、主砲も激走した姿はチームの熱さそのもの。「そりゃ行かないと。(ゴメスも)そういうこと。横田がビビっちゃって行けなくなったら、どう思う?」。

 1-8の9回、一矢報いたゴメスの3ランも敢闘精神が呼び込んだ。「相手は昨日の最後(9回に取った1点)を今日につなげた。うちも最終回に取った3点を明日につなげないと」。言葉が熱を帯びた。

 開幕戦から●○○○○なら、リーグ優勝した85年、05年と同じ星取りだった。だが残念と感じるのは早計。●○○○●もリーグ優勝した03年と同じだ。勝てば巨人と同率で初の首位に立てる可能性は変わらない。監督は力強く言った。「一番は勝ち越し。カード勝ち越しが目標だから」。まず目指すは今日31日勝利の2カード連続勝ち越し。03年星野阪神も6戦目は白星だ。【松井清員】

 ▼阪神は今日31日のヤクルト戦に勝てば、開幕カード中日3連戦●○○に続き2カード連続の勝ち越し。球団では、10年の横浜戦○○●、広島戦○○以来6年ぶり。新監督としては、星野仙一監督を迎えた02年巨人戦○○、横浜戦○○○以来14年ぶり。新人監督に限れば、58年田中義雄監督の大洋戦○○●、国鉄戦○●○以来、58年ぶりとなる。