いきなり日本最速タイ! 日本ハム大谷翔平投手(22)が、復帰登板となった7日ロッテ戦(札幌ドーム)で、自身が持つ日本球界最速記録に並ぶ163キロをマークした。7月24日オリックス戦以来の登板で、1回のデスパイネへの5球目に163キロを計測するなど全38球のうち160キロ台が11球。日本最速タイの直後に適時打を浴びたが、2回2安打1失点で先発ローテーション復帰へ試運転を完了した。チームは引き分け、首位ソフトバンクと1ゲーム差に広がった。
スタンドのどよめきを引き連れて、大谷がマウンドに帰ってきた。約1カ月半のブランクは、興奮度を高めるスパイスになった。1回2死二塁、デスパイネへの5球目。外角低めへ外れた剛速球が、日本最速記録に並ぶ163キロをマークした。「(肩が)軽い感じというのはなかったけど、自分としては手応えがあったと思う」。直後に右前適時打を浴びて1点は失ったが、次回登板での完全復活を予感させる38球だった。
最大の武器であり、生命線でもある直球の出来が、不安を一掃した。5番福浦の初球まで、プレーボールから21球連続ストレート。「そこがしっかり決まらないといけないので」。“見え見え”で直球を続けたことで痛打は食らったが、スライダー、フォークを交えた2回は2奪三振で3者凡退。「2イニング目はまずまずよかった。プラスに捉えていこうと思います」。160キロ台も11球。栗山監督は「よかったとは言わないけど、先に進んだ」。異次元の能力で空間を支配する、本来の大谷の姿だった。
右手中指のマメがつぶれて降板したのは7月10日のロッテ戦。その影響で投球フォームのバランスを崩し、同24日オリックス戦で1イニングだけマウンドには上がったが、以降は打者に専念してきた。思うように投げられないジレンマや、体調を崩して復帰プランを変更することもあったが「投げられないイライラはなかったです。その分、打撃で活躍して勝てればいいと思った」。通常の投手であれば折れそうになる心を救ってくれたのは、二刀流に挑む自分だった。
今日8日以降のコンディションに問題がなければ、次回登板は13日からのオリックス3連戦(札幌ドーム)。その翌週には、首位ソフトバンクとの直接対決が控える。「ここから先は、内容より結果が大事だと思う」。残りシーズンを全開で飛ばす。休んだ1カ月半は、無駄ではない。【本間翼】



