日本ハムは守護神不在が響き、延長12回引き分けに終わった。1点リードの9回、負傷離脱のマーティンに代わって抑えを任された吉川光夫投手(28)が同点の適時打を浴びた。6年ぶりの救援登板で試合を締めくくれず、チームは4日オリックス戦に続き、2試合連続のドロー。首位ソフトバンクとのゲーム差は1に広がった。
悔しさいっぱいだった。栗山監督は試合終了を見届けると脱帽、くるりとグラウンドに背を向け、ベンチ裏へ引き揚げた。2試合連続、今季3度目の引き分け。「勝ちきらなきゃいけない状況だけど、勝ちきれなかった」。2度の逆転劇も白星に届かなかった。先に試合を終え、勝利していた首位ソフトバンクとのゲーム差は「1」となった。
大きな勝負に出たのは、9回だった。8回に代打矢野の執念の一打で再逆転。最高潮のムードの中で、1点リードのマウンドに送ったのは吉川だった。前日6日に守護神のマーティンが故障離脱。シーズン中盤から先発として不調が続いた左腕を代役として指名したが、逃げ切れなかった。
ぶっつけ本番で白星を託したが、実らなかった。8月25日に今季2度目の再調整となった吉川は、この日の再昇格まで2軍戦で登板機会がなかった。緊急事態に急きょ白羽の矢が立ったが、プロ10年目で初めて経験するセーブシチュエーション。中継ぎ登板も6年ぶり。汗だくで必死の形相で投げ込んだが、先頭打者への四球から角中に同点適時打を浴び、結果が伴わなかった。
抜群の安定感を誇ったマーティンが抜けた穴は大きいが、全員でカバーするしかない。栗山監督は「次から(吉川は反省を)生かしてくれると思う。1つ1つの試合が運命を決める時期に来ている。それを感じながらやりたい」と、力を込めた。残り18試合。白熱のデッドヒートを制するには、後ろを振り返っている暇はない。【木下大輔】



