国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が20日、2020年東京五輪での野球とソフトボールの実施競技復活の可能性を示唆し、プロ野球巨人の原辰徳監督やソフトボールの上野由岐子ら関係者に歓迎ムードが広がった。

 原監督は「復活すればこの上ない喜びだし、全力で開催を成功させる気持ちでいっぱい」と好意的に受け止めた。今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表で主将を務めた巨人の阿部慎之助捕手は「野球界にとっては間違いなくいいことだと思うので、そうなるように願っている」と期待した。

 日本野球機構(NPB)は9月のIOC総会に当時の加藤良三コミッショナーが赴くなど、尽力してきた。井原敦事務局長は「道はまだ閉ざされていないという印象。中心となる全日本野球協会、世界野球ソフトボール連盟と連絡を取りながら、できる限りのことはしたい」と話した。

 ソフトボールで08年北京五輪の金メダル獲得に貢献したエースの上野は「実施への可能性が出てくればいい。私自身も一選手として活躍できるよう、精進していきたい」とコメント。日本協会の宇津木妙子常務理事は「今まで以上に普及活動などの取り組みに力を入れていきたい」と語った。