<日本ハム1-0西武>◇27日◇札幌ドーム

 若きエースの投げ合いは、西武の涌井秀章投手(21)がダルビッシュと互角の投手戦を演じたが、延長で力尽きた。

 投げ終わった西武涌井の表情は、悔しさばかりではなかった。「今日は投げていて楽しかった。またやりたいな」。良きライバル・ダルビッシュと投げ合い、0-0で延長へ。9回までわずか3安打に抑えた。1点も許せない緊迫感を味わいながらの投球は、投手として最高の醍醐味(だいごみ)でもあった。

 ダルビッシュが降板して異変が生じた。「延長も投げると思ってたんでビックリした。気持ちが途切れた?

 それはないです」と気丈に話したが、10回に入って突然制球を乱した。これまで1つもなかった四球を先頭スレッジに与え、暴投も記録。満塁策も、代打高橋にサヨナラ打を浴びた。ダルビッシュの投球数とまったく同じ、132球目というのも因縁めいていた。

 高橋の2球目にはこの日最速の144キロをマークした。3球勝負が甘く入り「(捕手の)構えより甘く入ったのが反省です」。変化球主体だったが、最後の最後にオール直球勝負。ダルビッシュのように力で押す投球を目指す涌井の意地が見えた。【柴田猛夫】