<中日5-3広島>◇29日◇ナゴヤドーム

 中日ウッズが今季1号をかっ飛ばした。1点リードの7回1死走者なし。広島4番手林の136キロをコンパクトにはじき返した。推定飛距離125メートルのラインドライブが右中間スタンドに突き刺さる。大またでベースを1周し、満足げな笑みを浮かべた。「狙ったわけじゃない。強く打つことだけ考えた」と話した。

 燃えていた。1打席目、広島先発ルイスはオール直球で勝負してきた。ど真ん中の146キロを空振り三振。ストライクで勝負してもらえないかと思っていた。「今日はいつもと違うなと思った」。第2打席はスライダーを中前打してやり返し、第2打席は2番手青木高から右前打。2本の安打で自ら初アーチへのおぜん立てをしていた。

 汚名返上の1打でもあった。6回表の一塁守備での失策がきっかけで、2点を失った。三塁からの一塁送球を落球。捕球していればチェンジだったが、直後に前田智の1号2ランが飛び出した。「難しいプレーだった。でも取り返したいと思っていた」。

 50本塁打を目標に掲げ、開幕前に1~50までの数字を書き入れた手作りの日めくりカレンダーを作った。「1本出たら楽になる。あと49枚だ」。本塁打王奪回へ、アーチラッシュを宣言した。【村野

 森】