<ヤクルト6-3巨人>◇29日◇神宮
巨人が球団初の開幕逆転2連敗を喫した。昨年の最多勝投手セス・グライシンガー(32)が10安打を打たれて3点リードを守りきれず、中継ぎの若手も打ち込まれてヤクルトに3-6で敗れた。開幕戦はラミレスの不安な守備を突かれ、この日はグライシンガーが打ち込まれ、昨年まで2人が所属した古巣に手痛いしっぺ返しを食らった。
開幕から2試合連続の逆転負け。足取り重く、ベンチを引き揚げる巨人の選手の中に、先発したグライシンガーはいなかった。6回3失点。先発投手の役割からいえば、ギリギリで合格ラインともいえるが、古巣ヤクルト戦で移籍後初先発の右腕だけに、“主役不在”の結末で後味の悪さを倍増させてしまった。
すでにクラブハウスに引き揚げ「(降板後に)ストレッチと肩のトレーニングをするのは、自分の習慣だから」と説明した。しかし、トレーニングなら試合後にもできる。先発投手が降板後にベンチからいなくなる風習は、日本にはない。ヤクルト時代は主将の宮本に注意され、ベンチに残るようになったが、鳴り物入りで移籍した助っ人右腕に注意する選手やコーチは、誰1人いなかった。
投球内容をみても、なんとか6回3失点にとどめたが、10安打された。攻撃面でも4回無死一塁と6回無死一塁で、送りバントを決められなかった。「ヤクルトの打者は、ちょっとしたコントロールミスのボールをことごとくヒットしてきた。バント失敗?
もっとバント練習をしないといけない。6回の失敗は、後の打者にヒットが出ただけに、試合の重要なポイントになってしまった」と反省した。まだ1試合で、黒星がついたわけではないが、執念深く食らいついてきた前チームメートに敵を討たれた。
助っ人右腕がベンチから去ってしまった後は、あっさり負け越し。西村健が安打と四球を連発し満塁のピンチを招くと山口が連打を浴びた。山口とガイエルは左対左とはいえ、昨年は3打数2安打と分が悪い。続く宮本で交代させる手もあったが、打たれた後での交代になった。グライシンガーの悪慣習と継投ミス。球団初の2試合連続開幕逆転負けの事実が暗い影を落とした。【小島信行】




