<阪神7-0横浜>◇30日◇京セラドーム大阪
阪神の新井です。広島から阪神へFA移籍した新井貴浩内野手(31)が、先制打を含む3安打5打点の活躍で横浜を粉砕した。昨年の北京五輪アジア予選では日本代表の4番を務め、昨季まで2年連続100打点を挙げた勝負強さを発揮した。投げては福原忍投手(31)が05年6月以来2年9カ月ぶりの完封勝利を飾った。阪神は投打の歯車がかみ合い、4年ぶりの開幕3連勝となった。
無数に浴びたフラッシュがまぶしかった。赤土のついたユニホームで上がった阪神移籍後初のお立ち台。新井コールに促されるように、緊張しながら口を開いた。「初めまして、新井です。よろしくお願いします」。バットに続き、ヒーローインタビューでもスタンドを沸かせた。
ファンに向けてのまじめで丁寧なあいさつ。そんな新井らしさは打席でも同じだった。1回無死一、三塁で横浜先発高崎の直球を右前に運んで先制点を挙げた。4回は2死二、三塁で粘った7球目の外角のカーブを左前に運んだ。さらに6回2死一、三塁でも、右中間へ二塁打。四球を選んだ3回を除き、得点圏に走者を置いたチャンスでことごとく適時打を放った。
何としてでも点を稼ぎたかった。試合前、広沢コーチからは、開幕から2日間フル稼働した中継ぎ、抑え投手陣のためにも、大量得点を取るようハッパを掛けられていた。その期待に応えた。「中継ぎ陣を休ませてあげたかったんでね。気持ちを入れて打席に入りました。お立ち台?
いいもんですね。でも何言っていいか分かんないですね」と笑った。
グラウンドから引き揚げると、ベンチ裏の通路には広島時代からの兄貴分が待っていた。通路でインタビューを聞いていた金本に「お前のまばたきの数まで数えていたよ。一挙手一投足すべてをな。まあ1試合やったくらいで、そこまでホラ吹かんと思うけどな。2、3試合たったら吹き出すから」とちゃかされ、思わず苦笑い。金本がこの日のお立ち台を「不合格や!」とダメ出ししたことを伝え聞き「そんな…、1発目から面白いこと言えないですよ」とはにかんだ。
4月1日からは古巣広島との3連戦を迎える。「いろんな思いはあるが平常心で。とにかく気持ちを前面に出したい」。涙のFA宣言から4カ月。阪神の新井として、胸を張って広島に乗り込む。【福岡吉央】



