<ロッテ8-1西武>◇22日◇千葉マリン

 ロッテ・バレンタイン監督の猛抗議が、猛攻を呼んだ。右手の拳を高々と掲げて抗議のポーズ。さらには1度ベンチに戻りルールブックを持って再度、審判に詰め寄った。当然ながら判定は覆らなかったものの、監督の闘志がナインに伝わったのか、次の7回には打者一巡で4点を挙げるビッグイニングとなった。首位西武を破り、再び貯金生活に突入した。

 問題のシーンは、1点リードで迎えた6回裏に起きた。1死満塁で、今江の打球は一塁ベース後方に上がった。審判はインフィールドフライを宣告。だが、風にも流され、二塁手の片岡は捕球できなかった。記録上は二塁手に失策がついて1点が入ったものの、打者はアウト。試合後、バレンタイン監督は「前進守備でもあり、ルールにある『通常の守備行為』に当たらないはず。納得できない」と語った。ルールブック持参については「興奮すると文言が出てこないので正確に伝えようと思った」と説明した。

 もちろんヒーローは監督ではない。先発した渡辺俊が毎回の9安打を浴びながら、7回途中まで1失点でしのいだ。スタメン起用した大塚が3年ぶりの本塁打で勝ち越し。西岡に続いて福浦も戻り、ロッテが「いい形」になってきた。【飯島智則】