相手主砲に珍要求!?
日本ハムは31日から本拠札幌ドームで阪神との2連戦に臨む。梨田昌孝監督(54)は30日、札幌に移動する前に羽田空港で取材に応じ、阪神新井に対し「札幌ドームでのホームランが見たい」と、なぜか1発を期待した。最も警戒すべき打者と分かっているだけに、長打を狙っての豪快スイングを誘発する、先制“口撃”を仕掛けた格好だ。
熱狂的なトラ党かと思わせるほど、梨田監督はノリノリだった。阪神新井を“危険人物”に名指し「今はポイントゲッターだよね。長打が見たいね。札幌ドームでの本塁打が見たい」と口にしてニヤリ。相手打者への異例の“応援コメント”が飛び出した。
決して隠れ阪神ファンではない。挑発的なコメントには真意が潜んでいる。打率3割3分7厘で首位打者争いをする新井について「今は無理に長打を狙わず、強引に引っ張っていない」と印象を話す。長打狙いの振り回す打撃スタイルではなく、29日ロッテ戦での同点打のように、コンパクトに振り抜き、右方向への打球も多いと分析済みだ。
2連戦は先発ローテーション通りならスウィーニー、藤井が登板予定。打たせてアウトを稼ぐ技巧派の2人だけに、振り回してくれれば、術中にはめる計算も立ちやすい。「ホームランが見たいね」の言葉は、豪快スイングを誘発するための“偽装工作”といえる。キーマンに心理戦で揺さぶりをかける意図が見え隠れしていた。
チームは昨季、4戦4勝とトラ退治に成功したが、セ・リーグ首位を突っ走る今年は警戒感が増している。梨田監督は「新井が入って打線が活発化して粘り強さもある。ピッチャーもいいしね」と気を引き締めた。星野ジャパンの主砲に本塁打を献上する気はもちろんない。まずは31日、今季最多の貯金8に向かう。【村上秀明】




