<ヤクルト2-6横浜>◇19日◇神宮

 横浜工藤は1軍復帰登板を飾れなかった。「下半身は使えたし腕も振れていたけど、粘られてしまった」。4回2死二、三塁でヤクルト福地に2点二塁打を浴び、6点目を失い降板。4月1日の登板後、左ひじ周囲の張りで2軍調整が続いていた。今季2度目の先発は4回途中7安打6失点。5回降雨コールドで、負け投手になった。直球は130キロ台も、変化球を交え丁寧に低めを狙った。ただ、味方に足を引っ張られた。自責は初回の1点のみ。3回、4回と味方の適時失策が重なった。だが、「(投球の)リズムがよくなかったから、野手のリズムも崩してしまった」と反省した。

 大矢監督は「1回、抹消という形になると思う」と次回へ十分な間隔を空けさせる考えだが、工藤は「ひじに嫌な感じはない。余力はある」。そして、最後にこう言った。「ばりばり緊張したよ。日本シリーズのようだった」。それだけの気持ちを込めて臨んだマウンドで、45歳のベテランは確かな手応えを得た。