<セCS第2ステージ:巨人11-2中日>◇第2戦◇23日◇東京ドーム

 中日落合監督は帰りの通路で笑い声を上げた。「ホッホッホ、中田でぶっ飛ぶか、宮崎組でぶっ飛ぶか、どっちかだろ?

 今までいなかったヤツが投げられることがわかっただけでもいい」。巨人に投手が粉砕されても、余裕を漂わせた。

 死闘だったCS阪神戦から中1日で臨む巨人との第2ステージ。この日の第2戦がローテの谷間だった。試合を託すのは、不振ながら潜在能力を評価する中田か、宮崎フェニックスリーグから合流した朝倉、小笠原、山井の3投手か。指揮官の選択は、宮崎組の起用だった。

 先発は右腕血行障害で離脱していた朝倉。7月3日阪神戦以来112日ぶりの先発だったが、ボールを置きにいき球速がばらついた。勝負球も甘く、小笠原に2打席連続弾を浴びた。初回に2ラン、2回には満塁弾で1人に6失点。2回9安打6失点の火だるま。「これが自分の力じゃないですか?」と投げやりに話して、バスに乗り込んだ。

 2番手小笠原は5回を投げて6安打3失点。ラミレスに2ラン、李にソロを浴びた。「感覚はよかったけど、甘いところに投げたら打たれる」と反省した。

 2人で巨人の中軸に4発を浴びて9失点。対戦成績は1勝2敗になったが、落合監督は「あの3人が投げられたことが収穫」と意に介さなかった。【益田一弘】