中日西川順之助球団社長(76)はFA申請手続きが締め切られた18日、残留するFA有資格者の“厳冬更改”を予告した。今季権利を取得しながら残留を決めた井端、荒木、森野、そして昨季取得して残留する岩瀬への提示条件について「他の選手と同様にあくまで今季の成績がベースになる」と発言。シーズン3位に終わったことで「厳しくなる」と話した。

 球団側はすでに、故障で1年間働けなかった山井、鈴木、久本の3投手に対し、25%の減額制限を上回る大幅減俸を提示している。山井、鈴木は保留し、久本はサインしたが、厳しい方針はFA宣言を見送った主力に対しても変わらないようだ。井端、荒木、森野の3人はシーズン中に残留を宣言して落合監督、フロントを安堵(あんど)させたが、交渉はあくまで成績重視。ビジネスライクになる。

 また同社長は「契約年数は球団が選手の賞味期限を判断して決めるもの。FAだからと言って必ずしも複数年とは限らない」と話した。複数年契約を結んで長期的な戦力として確保する手もあるが、選手によって契約年数を短くすることも示唆。12月に行われる主力選手との交渉に注目が集まる。【鈴木忠平】