中日のオレ竜キャンプが15日、折り返し地点となる第2クールを終了した。12球団一長い練習時間と、8連勤の後も6連勤が続くきつ~い日程。連日晴天続きの天候に、ナインの口からは「早く恵みの雨が降ってほしい…」と嘆きの声もチラリ。この日は北京五輪女子レスリング金メダリストの吉田沙保里(26=綜合警備保障)が北谷球場を訪問。落合監督から「一緒に練習やってくか?」と誘われたが、さすがの吉田も恐怖におののいていた。

 オレ竜ナインたちが恐れていた地獄のキャンプが、ようやく折り返し地点を迎えた。他球団が4~5日おきに休日を挟むのに対し、中日の今年のキャンプ中の休みはわずか3回(9、16、23日)。体に疲労が蓄積されていく中、ようやく2回目の休みを迎え、ナインの口からは「やっと休める」と、思わず本音もこぼれ出た。

 例年、この時期の沖縄では、曇りや雨が続くことも多いが、今年は違った。2月に入ってからの沖縄の降水量はごくわずか。連日、太陽が顔を出す晴天続きの天候に、選手たちも「早く雨が降って欲しい…」と漏らしたほど、暑い日差しの中でのキャンプが続き、数日前から休日へのカウントダウンをする選手もいた。

 12球団一のハードな練習に、この日北谷球場を訪れた北京五輪金メダリストの吉田沙保里も、監督からのキャンプ参加のお誘いには、思わず苦笑いだった。

 監督

 一緒にトレーニングやるか?

 吉田

 いや、野球は怖くてできないです。

 監督

 まあ、ついてこれないよ。救急車で運ばれるよ。ついてこれるのは荒木、井端くらいだな。

 吉田

 でも、走るメニューならやってみたいですね。

 監督は吉田から、北京五輪の金メダルをモチーフにした手作りバレンタインチョコレートをプレゼントされ、ご機嫌だったが、練習の話となるとチョコのような甘さはまったくなし。オレ竜ナインは、そんなハードなメニューをあと2週間こなし、生き残りを賭けたオープン戦に挑んでいく。【福岡吉央】

 [2009年2月16日11時45分

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