セ・リーグは11日から本塁打のビデオ判定導入に向けたテストを行う。10日、セの理事会で各球場での機器の設置を最終確認した。審判員による機器操作の習熟が主な目的で、判定には用いないが、今後へ画期的な1歩は誤審を減らし、よりスリリングな野球をもたらすのか。セでは本拠地での試合しか適用しない方針で、11日は京セラドーム大阪での阪神-中日戦を除く2試合でテストされる予定だ。

 ついにセ・リーグがビデオ判定導入へのテストを開始する。セ理事長の広島鈴木球団本部長は「機器の設置を確認できたので、テストします。審判員が機械をつついてみて、運用ルールを決めます」と話した。まずは手探りで、試験導入が始まる。

 今回は審判員の機器習熟が主な目的で実際の判定には用いないが、微妙な判定の場合には、控え審判がビデオでチェックする。正式導入されれば、ビデオが使えるのは本塁打をめぐる場面だけ。ストライク判定や、捕球の際のバウンド確認などは行わない。またビデオ判定の実施を決断するのは審判の権限で、あくまでも判定の補助としてのもの。巨人清武球団代表は「ビデオ判定の導入と球場の改修は同時進行で進めていくべき」という。東京ドームでもポール際最前列の手すりを撤去する予定だ。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)東京ラウンドの際に設置された機器は1台50万円のものが2台だった。だが、今回はテレビ局映像や常設カメラの映像を使うことで、DVD録画装置とモニターだけを準備すれば足りる。判定中の審判を周囲から隠すカーテンを設置しても総額は10万円に満たない。かなり経済的に導入が可能になった。

 清武球団代表は「1歩踏み出すことに意義がある。今年はテストして、来年のオープン戦で試行して、シーズン開幕からというのが理想」と説明した。正式導入の時期は決まっていないが、テストの先に恒久的な導入を視野に入れている。

 [2009年8月11日7時17分

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