中日浅尾拓也投手(24)がフル回転で、球団新記録となる年間70試合登板を目指す。「多く投げたからといって、打たれたら仕方ないですが、行けと言われたらどこでも何回でも投げたいです」。中日の登板試合数の球団記録は、権藤博氏が1961年にマークした69試合。浅尾は現在55試合に出場しており、残り27試合で15試合に登板すれば、48年ぶりに権藤の記録を抜くことになる。

 浅尾は今季、開幕投手を務め、5月中旬までの約1カ月半、先発ローテの一角を担った。そして、交流戦前からセットアッパーに復帰。守護神岩瀬につなぐ重要な役割を担い、ここまでリーグ2位の32ホールドポイントを記録している。セットアッパー転向後は、これまで81試合のうち48試合に登板しており、今のペースでいけば、権藤越えも十分可能だ。

 4日、巨人は引き分けでゲーム差は6・5のまま。逆転優勝に向けて、もうこれ以上離されるわけにはいかない。勝ち星を重ねていくためには、浅尾の存在は必要不可欠。「1位と少し離れたが、誰もあきらめていないと思う。何とか追いついて、追い越して行きたい」と、1戦必勝の気持ちでマウンドに向かう。その上で、球団新記録を樹立して、逆転Vに花を添える。【福岡吉央】

 [2009年9月5日11時0分

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