12球団で一番早い開幕指名だ。横浜の尾花高夫監督(52)が、エース三浦大輔投手(35)を来年3月26日(対阪神)の開幕投手に指名した。11日、厚木市内で行われたTBS主催のゴルフコンペに参加。終了後、「開幕投手は言ってある。まあ、あいさつ程度だけど。相手からは『もうですか』と言われた」と話し、既に伝達済みであることを明かした。名前こそ出さなかったが、相手は三浦しかいない。「エースはきっちりローテを守らないとエースじゃない。(三浦は)その能力がある」と起用を認めた。

 2年連続最下位からの浮上を目指す横浜だけに、スタートダッシュは絶対に欠かせない。開幕から6連敗を喫した今季を受け「30試合での貯金」を公約とする尾花監督にとっても、開幕戦は144試合の1試合ではない。最大の起爆剤が開幕戦の勝利である。

 監督の意向を伝えられた三浦は「ロッテのエース(清水)だっている。分からない」とけむに巻きながらも「段階を踏んで調整していくだけ」と、過去に例のない開幕戦7連敗という不名誉な記録を止める決意を静かに表明した。12球団で一番遅い監督就任だった横浜だが、来季への準備では断トツの先頭を走っている。【鈴木良一】

 [2009年12月12日8時11分

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