横浜尾花高夫監督(52)が1日、いきなり「投手コーチ」に変身した。初日から7時間を超えるロングラン練習となったが、野手陣をチェックしたのはウオーミングアップと一部主力のフリーバッティングだけ。「ピッチャーの方が心配で、こっちばっかり足が向く」。ブルペンに張り付き、投手陣を徹底チェックした。

 ターゲットとなったのがソフトバンク時代の教え子篠原だ。「横須賀で投げているときから気がついていたが、我慢しながらここまできた。自主トレ中は教えられないから」。ひじの使い方が好調時とは違っていることを見抜き、ブルペンで入念な指導。その後は室内練習場に場所を移し、さらに1時間のマンツーマン特訓。篠原が「風呂に入ったらすぐに寝られます」と圧倒されるほどの熱血指導だった。

 1日の練習時間が昨季比で2時間延びただけではなく、投球練習を打撃や守備の練習が終わった午後から行うなど、随所に尾花色を出す。「僕がずっとやっていたこと。巨人投手コーチ時代と同じメニュー」と尾花監督。投手陣再建へ、4球団で投手コーチをしてきた経験を注ぎ込む。【鈴木良一】

 [2010年2月2日8時39分

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