<横浜5-3中日>◇17日◇横浜

 打たれながらも粘った。横浜清水直行投手(34)が6回1失点。尾花監督にセ・リーグ相手の初白星をプレゼントした。被安打8。「ブルペンから良くなかった」と振り返るように、3回以外は走者を背負ったが、要所を締めた。

 昨季、チームは中日に6勝18敗。ロッテから移籍した清水に苦手意識はないが「今年はいけると思われて、持っている以上の力を出される。結果を出したかった」と闘志を燃やしていた。気迫を前面に押し出したのは5回。井端、野本に連打を許し無死二、三塁。谷繁、福田を132キロと133キロのフォークで空振り三振に切って取った。「三振が取れていなかったので、取りたいと思っていた」。ワンバウンドするキレは福田のバットが思わず出るほどだった。狙って奪った三振も収穫だが「ワンバウンドで取れたのは良かった」と大きな武器となる手応えも得た。

 オープン戦最後の登板でセ・リーグでの初白星を挙げた。尾花監督も「再三ピンチを背負いながらも抑えた。必ず本番で生きるような試合」とより信頼を深めた。3試合14イニングでの自責点1(5失点)はさすがだが、「オープン戦全体で四球を出したくなかったが、1つ出した。80点」と厳しい自己採点をした。本当に喜ぶのはシーズンまで取っておけばいい。【鈴木良一】

 [2010年3月18日9時28分

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