<ヤクルト9-5中日>◇31日◇神宮
軽やかな足取りで、高田繁監督(64)が右翼スタンドに駆けていった。サインボールを投げ入れる“勝利の儀式”を終え「ヒーローインタビューが始まる前にやらないといけないから。息がゼーゼーしちゃうよ」と話すが、好調なチームに手応えは十分だ。投打の歯車はしっかりとかみ合い、4連勝を決めてみせた。
好調な打線は、4番のデントナが引っ張っている。初回1死一、三塁、見逃せばボールになる低めのチェンジアップを弾丸ライナーで左中間スタンドにたたき込んだ。4回にも今季4号となるダメ押し2ラン。「1本目のホームランは空振りしてもおかしくない球だった。今は状態がいいし、打席が待ち遠しいよ」と一塁の守備では頼りない助っ人だが、バットもコメントも頼もしい限りだ。
采配もズバリ的中した。左投手の小笠原の先発に対し、左打者の藤本を遊撃に起用した。2本の犠飛で追加点を挙げた藤本起用について、高田監督は「状態がいいし、オーソドックスな左投手ならいけるからね」と説明した。
開幕2カードは巨人、中日と続く6試合。まだ1試合を残しているが、早くも4勝1敗で勝ち越しを決めた。「横綱相撲ができる戦力なら、開幕ダッシュとか考えなくていいけど、我々は違う。いいスタートを切って、勢いをつけないと。ウチの野球ができているね」と満足そうだ。試合前は「一族で髪の毛が薄い男はオレだけ。なんでだろうな」と自虐ギャグで雑談。男の“悲話”を笑って話せるのも、チームが好調だから。髪の毛は減っても、チームの勢いは増すばかりだ。【小島信行】
[2010年4月1日9時15分
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