<阪神5-8巨人>◇8日◇甲子園
今季初の巨人3連戦は、無念の負け越し…。ついに借金1になってしまった。嘆いてばかりいても仕方ない。希望の光は、新核弾頭マット・マートン外野手(28)だ。初回4失点のハンディをものともせず、4回には甲子園初アーチとなる追撃3ラン。9回にも右前タイムリーで、気を吐いた。打率3割8分6厘、開幕から11試合連続出塁中の助っ人が、逆襲への旗頭になる!
マートンが夢をくれた。グングン伸びた打球が左中間席に着弾すると、聖地全体が息を吹き返す。まだ、行ける-。起死回生の可能性を感じさせてくれた。
マートン
あの3ランはチームにとっても自分にとっても大きかった。
4回だ。0-5から7番ブラゼルの右前適時打で1点を返す。反撃ムードが高まる中、2死二、三塁の場面で巨人内海と対した。真ん中高めのボール球、138キロ直球を強引にたたいた。今季2号となる左中間3ランは記念すべき本拠地1号。一気に1点差まで迫る1発で、重苦しいムードを一蹴した。
「ずっと良い場面で打てていなかったから良かったよ」。日本の「野球」に順応し、開幕から好調をキープ。4割近い打率を保っていたが、ひとつだけ悩みがあった。それは前日まで10試合での得点圏打率0割0分0厘。5打数ノーヒットと苦しんでいただけに、得点圏での初安打が素直にうれしかった。
3日前の5日、兵庫・神戸市内の病院で第2子の出産に立ち会った。3248グラムの長女はメイシーちゃんと名付けた。「僕の名前は実は『マット』ではなく『マシュー』なんだけど『マシュー』という名前の女の子版が『メイシー』なんだよ。ミドルネームはホープ。これは妻(ステファニー夫人)と同じなんだ」。夫婦の思いが詰まった名前を持つ長女に会うため、連日病院へ。ナイター後に会いに行くこともある。一方で、11カ月になる長男マイカ君をお風呂に入れるなどパパとしても奮闘中。「出来る限りのことをしたいんだ」。私生活でもグラウンドでも、頼りになる男だ。
この日は4点を追う9回2死二塁の場面でも右前適時打。勝負強さを見せつけ、開幕からの連続試合出塁も11に伸ばした。「(9回は)4点差でもランナーがたまれば逆転できる、あきらめずに何とかしたいという気持ちが強かった」。チームは2連敗で借金は1となったが、土壇場での粘りは希望の光。頼りになる赤毛の助っ人が、再び虎を浮上させる。【佐井陽介】
[2010年4月9日11時36分
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