<中日4-2横浜>◇23日◇豊橋

 投げず嫌いを克服?

 中日山井大介投手(32)が豊橋で横浜打線を7回1失点に抑え、4月6日以来、2カ月半ぶりとなる今季2勝目を挙げた。地方球場での先発は実に8年ぶり。勝利も02年5月15日広島戦(福井)以来で、8年ぶりとなった。落合監督からも合格点。これでチームも12試合ぶりの連勝。6月10日以来13日ぶりの貯金1とし、首位巨人とのゲーム差を6に縮めた。

 小さな球場でつかんだ大きな1勝だった。山井が横浜打線を7回1点に抑える好投。7回には2死から一、二塁のピンチを招いたが、カスティーヨの左飛を和田がランニングキャッチ。力強くグラブをたたき、喜びを爆発させた。

 「(3回)カスティーヨには打たれても単打と思っていたら本塁打を打たれたので、何とか低めで打ち取ろうと思った。要所、要所で粘れたことが、後半、野手の方に助けてもらえた要因だと思う」。

 先発を任された舞台は、両翼93メートル、中堅115メートルと、本拠地ナゴヤドームよりひと回り狭い豊橋市民球場。「低めを意識して投げた。前回、前々回と悪くはなかったので、同じように投げることを心がけた」。3回にカスティーヨに高めに抜けたカーブをバックスクリーン左に運ばれ先制を許したが、7回のピンチは低めのスライダーで仕留め、過ちを繰り返さなかった。

 地方球場での白星は、02年5月15日の広島戦(福井)以来、実に8年ぶり。毎年のように右肩や右ひじを痛め、春先には首脳陣が気温が一定のドーム球場での登板を優先させるなど“温室育ち”のイメージが強かったが、この日は圧倒的に投手が不利な条件の中、一皮むけたピッチングで白星をつかんだ。

 オープン戦での苦い教訓が生きた。3月10日の西武戦。山井は土の軟らかい小牧のマウンドで制球を乱し、3回5失点で降板していた。「去年の春はケガ明けというのもあって、中(屋内)で投げさせてもらっていたけど、今年はもうそんなことも言っていられない。どこでも投げられるようにしなきゃいけないのに…」。ふがいない自分に首をかしげた。だが、この日は別人のような投球。チームに久しぶりの貯金を運ぶ好投で、これまでのイメージを払拭(ふっしょく)してみせた。

 落合監督も「よかったんじゃないの、今日は」と、粘り強く投げた山井に満足げ。潜在能力の高さを常々評価しているだけに「こういう球場でああいうピッチングができるんだったら、もっと広いところでもいいピッチングができるはずなんだけどな」と、さらなる成長に期待を寄せた。

 4月に3年ぶりの白星を挙げてから、ファーム降格を経て、ようやくつかんだ今季2勝目。「この調子を続けていきたいですね」。もうつまずいてはいられない。地方の壁を突破したプロ9年目の今年こそ、先発ローテの一角にどっしり収まり、逆転Vへと導いてみせる。【福岡吉央】

 [2010年6月24日11時12分

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