<広島4-9阪神>◇23日◇米子
マートンの勢いが止まらない。2回、2点リードとして、なお2死満塁で阪神マット・マートン外野手(28)が左前に2点タイムリー。前夜は延長11回にダメ押しの満塁弾を放った助っ人が、またも勝負強さを発揮した。7回、9回と連続適時打を放ち、今季4度目の4安打と大暴れ。米子シリーズは2戦8打点を稼ぎ連勝に貢献した。6度目の挑戦で貯金は今季最多の8とし、首位巨人に再び2・5差と迫った。
9時を過ぎても、なお蒸し暑い米子の夜。猛虎2点リードとなり、広島ベンチが投手交代を選択した。マートンが広島岸本の投球練習をチェックしていると、大木通訳がベンチから近寄ってきた。手渡された資料でデータを確認。さあ準備完了だ。
マートン
オープン戦最後の試合で(岸本が)登板してきたのは覚えていたんだけどね。ただ、あそこで打たないとオオキサンが仕事をしていない、となるだろ?
そういうのもあったからね。
直前で1番鳥谷の適時二塁打が飛び出し、スコアは6-4。9回1死三塁。岸本の初球、高め142キロ直球をいきなりミートした。「ストライクを積極的に打つのが僕のスタイル」。右翼線に打球を弾ませ、ダメ押しの7点目をゲット。日ごろから世話になっている通訳さんの顔も立てて!?
試合を決めれば、赤毛をなびかせる夜風も心地よい。
右手に魂を宿し、家族とともにグラウンドに立つ。練習用、試合用の打撃手袋は黒まみれ。フェルトペンで十字架マークに数字、文字が書き込まれている。左手には聖書の好きな一節の題を書き込み、右手グローブの手首には『SMMC』…。一見、暗号のように見える4文字は家族全員の頭文字だ。「オープン戦の時期から書き始めたんだ。メジャー時代も同じようなモノを書き込んでいたしね」。ステファニー夫人に1歳の長男マイカ君、生後2カ月になる長女メイシーちゃん、そして米国フロリダ州の自宅で飼う小型犬クロエ。愛する家族からエネルギーをもらい、毎日“戦場”に向かっている。
そして、結果を出す。この日は得点圏で走者を置いた場面で4安打4打点。2点リードのまま手詰まり状態が続いていた7回1死二塁からは、左翼線二塁打で貴重な追加点もたたき出した。前日22日は延長11回にダメ押しの満塁弾を記録し、米子2戦で5安打8打点。今季2度目の10試合連続安打となり、最多安打争いでも中日森野に3本差をつけ、95安打で単独トップに再び返り咲いた。
次々と打点をあげ、7戦連続の2ケタ安打をけん引。チームは6度目の挑戦でようやく貯金8に到達した。「チームメートが塁に出てくれるから(打点は)そのおかげ。チャンスで良い形で打てた。これを続けていきたいね」。いよいよ首位巨人に2・5ゲーム差。『ゲゲゲの鬼太郎』ゆかりの街、米子。妖怪パワーを吸収し、猛虎の体が強化された。【佐井陽介】
[2010年6月24日11時35分
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