<阪神1-2中日>◇6月30日◇甲子園

 虎キラー復活だ!

 中日チェン・ウェイン投手(24)が阪神打線を7回2/3、1失点に抑え、今季5勝目を挙げた。昨年3戦全勝と圧倒していた阪神から、今季4戦目で初白星。7回の打席で代打を送らず、続投を選択したベンチの期待に応えた。この日敗れていれば首位巨人とのゲーム差は9に開き、過去逆転優勝した最大ゲーム差「8」を超えていたところ。借金生活に転落するピンチでもあったが、チームを踏みとどまらせた。

 やっぱり虎狩りはこの男にお任せだ!

 直球に本来のキレを取り戻したチェンが、最速150キロの速球で阪神打線からテンポよくアウトを奪取。今季ここまで3戦2敗と勝てなかった阪神から昨年9月8日以来の白星を挙げ、ベンチの期待に応えた。

 「今年は全然良くなかったので、開幕みたいな気持ちで投げた。自分の投球を見せられてよかったです」

 4回には城島に適時打を浴び、1点を許したが、その後も粘り強く腕を振った。7回2死満塁の絶好機で打席が回ったが、落合監督は代打を送らなかった。一ゴロに倒れたが、その裏をゼロに抑え、白星が転がり込んだ。

 「(7回は)最初は代わると思った。打てなかったけど、粘って投げて、もう1点入ってうれしかった」

 直球が140キロ台前半しか出なかった前回の登板後、守護神岩瀬のアドバイスに耳を傾けた。「グラブの使い方がおかしい。力が入りすぎているよ」。フォームで悩むたびに相談にのってもらう先輩からの指摘を受け、近藤投手コーチとともに映像を見てフォームを修正。腕の位置を上げて自然体で投げたことが、球速アップにつながった。

 落合監督はチェンを続投させたことについて「よしんば代打を出して勝ったとしても、チェンに白星がつかないと何にもならない。これしか勝ちパターンはないわな」と説明。「相手もいい投手がくるけど、そこをくぐっていかないと。不安がなくなれば大丈夫」と、開幕からただ1人先発ローテを守り続けてきた左腕の復活を評価した。

 直球のキレと自信を取り戻したチェンも「勝ったからよかった。結構気持ちいいですね」。チームにとってもチェンにとっても大きな1勝となった。【福岡吉央】

 [2010年7月1日11時58分

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