<巨人2-8阪神>◇3日◇東京ドーム
真弓阪神が「空」も「陸」も制した。ホームラン3発のド派手な攻撃の陰で、小技も光った。4点リードで迎えた6回表1死一、三塁。打席には投手の鶴が入った。ここでベンチがセーフティースクイズの指示を送る。三塁線に転がし、巨人豊田が一塁に送球。このスキを突いて、三塁走者の浅井が本塁を狙った。「(前進する)サードについていった感じだった。投手が取っても、一塁に投げることが多い。狙い目だった。いいバントをしてくれたので」。相手の拙守もあり、楽々のセーフ。この1点は本塁打に匹敵するほど、相手にダメージを与えた。
鮮やかな空中戦に酔いしれるわけにはいかない。前夜は猛攻で4点を逆転した。東京ドームの巨人戦では、その逆の展開になる可能性は十分にある。「守りに入ると、流れが悪くなる。最後まで攻めていったのが良かった」と真弓明信監督(56)は言う。手綱を一瞬でも緩める訳にはいかなかった。鶴のバントの場面は、まず二塁に走者を進めることが第一の目的。そこに浅井の好判断が加わった。山脇守備走塁コーチは「キャンプからやってきたことだから。ホームに行けなくても、二、三塁になるだろう」とさらりと話した。
打線の重量感にとらわれず、次の塁への意識付けを徹底した成果が表れた。これで貯金は目指していた「10」に到達。節目の大台にも、指揮官は満足しない。「抜け出していかないとね」。この日奪った追加点のように、貪欲(どんよく)に白星を重ねていく。
[2010年7月4日11時37分
紙面から]ソーシャルブックマーク




