<阪神5-4広島>◇20日◇甲子園
夢に見たお立ち台だ。興奮は収まらない。「鳥肌が立つくらいうれしいです」。プロ初勝利を手にした阪神のルーキー藤原正典投手(22)が声を震わせた。
「自分の勝利より、チームが勝てたのと、2点差をひっくり返した打線がすごいというのが正直なところで…」。謙遜(けんそん)とは別に、重い意味を持つ「5球」だった。延長10回、安藤が打たれて2点のビハインド。1死二塁でリリーフした左腕は代打山本芳を得意球スライダーで三ゴロ。続く広瀬は139キロの直球で一ゴロにしとめた。
真弓監督は「ああいう形で点を取られると(救援は)抑えるのが難しいが、しっかり抑えてくれた。だから逆転できたのかな」。追加点を防ぎ、裏の攻撃につなげたことを評価した。
即戦力と期待されながら沖縄キャンプ中に左足の内転筋痛で離脱。実戦復帰まで3カ月を要した。初登板は6月29日。いきなり2失点とつまずいた。そんなとき、リリーフの大先輩、藤川に「初球でいかにストライクを取れるかが大事。単に取るのではなく、意味のあるストライクを」と極意を伝えられた。
江草、筒井に代わる中継ぎ左腕として成長を続ける。これで6試合連続無失点。「これ以上、点をあげられないところで使ってくれてうれしかった。意気に感じて投げました」。奮闘するルーキーには少し遅すぎる褒美だった。【柏原誠】
[2010年7月21日11時58分
紙面から]ソーシャルブックマーク




