<阪神4-7広島>◇21日◇甲子園

 球宴前、最後の一戦を白星で飾ることはできなかったが、阪神真弓明信監督(57)の言葉は力強かった。優勝の手応えを問われると「十分にある!」。強気の逆転優勝宣言が飛び出した。投打がかみ合っての0・5差、2位ターン。球団史上、巨人とのマッチレースを制しての優勝はないが、新たな歴史を真弓阪神が必ずやつくってみせる!

 首位ターンはならなかった。それでも貯金12で巨人に0・5差。真弓監督の前半戦の総括会見。優勝の手応えを問われると「十分にあります」と言い切った。決して大きなことは言わない慎重な性格だ。だが今のチームにはそれだけの自信がある。「ここまで来たんでみんなで力を合わせて、後半戦が終わった時に一番上にいたい」。必ず巨人を逆転して優勝する。聖地甲子園に熱い誓いを立てた。

 自信の根拠は投打のバランスにあった。「けが人が出て開幕ダッシュの目標がうまくいかなかったのは反省点。特にローテは苦労したけど若い選手や外国人が活躍してくれて、思った以上にうまくいっている」。

 先発は岩田と能見を故障で欠き、開幕投手安藤も不振でローテを外れた。そんな中で23歳の鶴が急成長を示し、緊急補強したスタンリッジや、救援から転向したメッセンジャーが白星を重ねている。そして前半のMVPに挙げたのが「安定した力を出してくれた」久保だ。チームトップの8勝&完投で代役エースを務め上げている。ベテラン下柳も健在で8月、能見が復活すれば…。ここに勝負の夏場を勝ち抜く勝算がある。

 この先発陣をリーグトップの打率で27度の逆転勝ちを誇る重量打線が守っている。この日は序盤に上園が打ち込まれたが9安打で4点を返し、ただでは終わらない所を見せた。「ここまでみんないい調子を続けてくれるとは思わなかった」。4月に金本の離脱の試練があったが、新4番新井を中心に全員でカバー。特に「予想外。ここまで打ってくれるとは思わなかった」マートンが首位打者を争い、ブラゼルも本塁打キングを争う大活躍だ。1番鳥谷、2番平野以下打線に切れ目がなく、先発復帰した金本も「肩の不安もなくなってきて、後半はかなり期待できる」。さらなるパワーアップが見込めるわけだ。

 もちろん課題もある。この日は期待の上園が背信、中継ぎ陣にも不安が残る。「(先発の)6人目が決まらない。あとは藤川につなぐ継投。それが今後の課題になる」。球宴休みを利用して投手陣を再整備する。だが巨人もやりくりに四苦八苦苦している中で、ぜいたくを言えばキリがない。

 阪神の2位ターンは過去13回あるが、そのうち優勝は2回、V確率は15%強。だが今のチームには、不吉な数字も恐るに足りない力と勢いがある。「勝ってる試合は絶対落とさない。勝てる試合は絶対勝つ。負けててもひっくり返す試合をしたい」。前半戦でしっかりその形を見せた。

 球宴休み中には3年目の続投要請も行われる見込みだ。強気な姿勢は揺らがない。監督の自信はもう確信に変わっている。

 [2010年7月22日12時30分

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