阪神坂井信也オーナー(62=電鉄本社社長)が25日、真弓明信監督(57)の来季続投を明言した。この日夜、神戸市内で南信男球団社長(55)を交え、前半戦の慰労と後半戦の激励を兼ねた食事会を開催。今季で2年契約が切れる指揮官について「来年もやってもらいたいと思っています」と初めて明かした。会の中では「ドラフトの話も出た」と、早くも3年目真弓体勢を見据え、来季戦略に着手したことも披露。逆転優勝へ向け、全面バックアップの姿勢を打ち出した。

 真弓監督との食事会を終えた坂井オーナーは、きっぱり言った。「来年も(監督を)やってもらいたいと思っています。来季も同じように頑張ってほしい」。2年契約が切れる指揮官に対し、初めて来季タクトを任せることを明言した。

 2時間40分に及んだ宴は、真弓監督の続投を確認する場となった。「(本人には)面と向かって、明確な話をしていない」という。だが「(続投の)そういう雰囲気の中で話をした」と説明。言葉の端々から伝わるオーナー暗黙の続投要請を、監督も前向きに受け止めたという。南球団社長は「現状の成績を見ても(監督を)代える必要はない。正式にはシーズンが終わってからだが(続投は)既定路線。監督もそう思ってると思います」と補足した。

 続投の決め手は、昨年借金6で4位に終わったチームを優勝争いするまでに立て直した手腕にある。派手さではマートン、ブラゼルの両外国人や城島の奮闘に目がいく。だがオーナーは「故障者が多い中で辛抱強く、若手を有効に使って戦っている」点に着目していた。指揮官は岩田、能見、金本ら主力をケガで欠く中、鶴や西村、大和、藤川俊ら若虎を適材適所で積極起用。貯金12で首位巨人に0・5差に肉薄する戦力に組み込み、課題の世代交代も進めてきた。総帥はその采配力を高く評価していた。

 後半戦を前にしたタイミングで続投を明言した背景には、一層の一致団結をはかる狙いもある。チーム内でも続投ムードは高まっていたが、フロントトップが明言することでより進むべき方向性は明確になる。オーナーは「優勝も射程距離にいるし、頑張ってほしい。(7月末から)巨人、中日と(9試合)やるから油断せんといてほしい」と話した。逆転優勝へ、新たな気持ちで後半戦に臨んでもたいたい願いが込められていた。

 食事会の話題は来季構想やドラフト戦略にも及んだ。「うちはだれがクジを引くかの話も出ました。クジが弱いですから、ドラフト対策はクジ対策です」。オーナーはジョーク交じりに話したが、今オフは早大大石&斉藤、中大沢村らドラ1候補が豊作の年。早くも3年目真弓体勢を見据え、積極的な意見交換を行った。球団を挙げてバックアップ。5年ぶりVへ、しっかり足場は固まった。

 [2010年7月26日12時34分

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