<広島1-10中日>◇14日◇マツダスタジアム
落合竜が投手王国の力を見せつけた。先発チェン・ウェイン投手(25)が広島打線を8回無失点に抑え、チームトップタイの12勝目を挙げた。これでチームは8月27日の横浜戦以来、16試合連続で3失点以下の安定感を誇る。9月は10勝1敗1分け、チーム防御率は0・97と、まさに鉄壁だ。2位阪神とのゲーム差は2・5に広がり、貯金も今季最多の18とした。
ガッツポーズはなかったが、さわやかな笑顔が勝利の喜びを表していた。チェンが広島打線を7安打に抑え、8回ゼロ封。「この試合が一番大事。絶対勝たないといけないし、自分の仕事をしようと思っていた」。試合前には森ヘッドコーチから「気合を入れていけ!」とゲキを受け、燃えていた。
2回には突然ストライクが入らなくなり、8回には制球が甘くなって2死満塁のピンチを背負った。それでもマウンドでコースを修正し、崩れることはなかった。1年間ローテを守り続けることで積み重ねてきた経験をピンチで生かした。
同じ台湾出身の先輩で、中日OBの郭源治氏の教えも、チェンの背中を後押ししてくれた。「1イニングでも長く投げようと思いなさい。そうすれば、自然とマウンドで学ぶことも増えていく」。8回に球数を要し、今季3度目の完封は逃したが、少しでも長くマウンドに立ち続けようという強い思いが勝利にもつながった。「今年は中継ぎの人がたくさん投げているし、休ませられたことはよかった」と、満足げだった。
これでチームは8月27日の横浜戦以来、16試合連続で3失点以下。9月は10勝1敗1分け、チーム防御率0・97と、圧倒的な投手力を誇る。後半戦からは6人の先発陣全員が安定した投球を続け、さらにファームでも何人もが出番を待ち続けている。リリーフ陣もそれぞれが自分の役割を理解した上で出番に備え、万全の状態でマウンドで結果を残す。阪神、巨人もうらやむ投手層の厚さが、12球団トップの防御率3・27という数字にもはっきりと表れている。
打線は17安打で10得点を挙げたが、落合監督もチェンの好投を勝因に挙げた。「チェンですよ。先に点を取るまで頑張ったんだから。結局はチェンですよ。先に10点を取ったわけじゃない」。守り勝つ野球を実践し、また1つ勝ち星を増やした。【福岡吉央】
[2010年9月15日11時48分
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