中日小山桂司捕手(30)の祖父高司さんが亡くなったことが19日、分かった。宮城県石巻市に住んでいたが、東日本大震災後に安否が分からなくなっていた。祖母きくさんは親族の家に避難しているという。

 仙台市出身の小山は11日の地震発生後もチームに帯同。祖父母の安否が確認できず、13日にナゴヤ球場で練習した後、仙台に向かった。荒木らチームの有志から受け取った3万円で乾電池などを購入。東京まで移動したが、そこから先の交通手段がなく被災地入りを断念。持ち込んだ物資を弟の真司さん(26)に託し、名古屋に戻っていた。

 小山は社会人シダックスから05年大学・社会人ドラフト5巡目で日本ハム入団。08年オフに戦力外通告を受けた後、中日に入団。ここまでの2年間で94試合に出場している。この日は悲しみをこらえ、笑顔で募金を呼びかけた。楽天戦には9回に代走で出場した。