<ヤクルト4-0横浜>◇17日◇神宮
「絶対優勝します」。お立ち台でいきなり宣言するほど会心の結果だった。今季、先発に転向したヤクルト増渕竜義投手(22)が、8回1安打の好投で、チームに初勝利を呼び込んだ。スライダーがコーナーに決まり、腕を振って投げたフォークとシンカーで空振りを奪った。「9回も言われたら行こうと思った」と余力を残して降板。122球投げたスタミナも問題なかった。
昨年、中継ぎエースとして57試合に登板した増渕の本格的な先発転向は新年早々に始まった。今年1月の戸田のグラウンド。新年のあいさつをかわした際、小川監督からもらった第一声が「先発の準備をしておけよ」というものだった。大きな期待を感じ気合が入った。スタミナをつけるとともに、使える球種を3つから7つに増やすなど、先発できる投手へと自分を変えていった。
一時は壁にもぶつかった。オープン戦で2回り目につかまることが相次いだ。練習試合でメル友になった西武大石と「リリーフから先発になるのって難しいな」と意見が一致した。この日も初回は力みから3四球と苦しんだ。だが「チームが勝ってなかったし、やってやろうと思っていた」とアドレナリンの出た右腕には、乗り越える強さがあった。
埼玉・鷲宮高時代からハンカチ世代を代表する投手の1人に数えられた。「同世代が活躍する中で、それを気にすることはないけど、一緒に野球界を盛り上げていきたい」。言外に同世代へのライバル心をにじませた増渕のこの日の投球内容は、日本ハム斎藤よりも輝いていた。【竹内智信】



