<横浜2-8巨人>◇30日◇横浜
これぞ4番の仕事。巨人アレックス・ラミレス外野手(36)が一振りでチームの連敗を4で止めた。2-2で迎えた6回表、横浜先発山本からバックスクリーン右に決勝の4号2ランを放った。負ければ最下位転落の危機を救う、価値ある1発だった。プロ初登板初先発のドラフト4位ルーキー小山雄輝投手(22)は、4回4安打2失点で勝ち投手にこそなれなかったが、落ち着いたマウンドさばきをみせ、次回の登板チャンスを勝ち取った。
負ければ5連敗で最下位転落の危機を救ったのは、巨人第74代4番の1発だった。2-2の6回、四球を選んだ小笠原を置き、打席には前の打席で併殺打のラミレス。「同じミスは繰り返さないようにと考えていた。甘い球を見逃さないようにって入って、逆方向にうまく打てた」。横浜山本の真ん中低め134キロ直球に、逆らわずバットをコンタクトさせた。風が左から右へと強く吹いていたのも「少しだけ頭にあった」と承知済み。パワーと技術を融合させた決勝2ランをバックスクリーン右にたたき込み、4連敗中の嫌なムードをかき消した。
この日で、連続で4番に名を連ねること415試合目。「日本球界で素晴らしい選手の1人」と敬意を表する松井秀喜に並び、史上2位となった。08年にヤクルトから移籍したラミレスに「巨人の4番」は特別に映った。「4番を任されるだけでもプレッシャーを感じる。巨人の4番だと、さらに感じる。本当に光栄なことであり、特別なことだね」。他球団のマークも厳しくなる。その中で結果を残し続けるため、寸暇を惜しんだ。
「準備をしっかりやっていることかな」。球場へ向かう前、部屋でDVDで相手投手などの映像を食い入るように見詰める。「どういう打席にしようかと考える。プランニングをするんだ」。頭の中で何度も対戦する。そして、打席での感覚と照らし合わせる。「相手も研究してくる。毎年、どんどん難しくなってくるよ」。笑顔やパフォーマンスの陰で、この地道な作業を続けてきた。その結果、史上最高の4番の高みに近づいた。第48代4番でもある原監督は「勝負のあやという点で違った方向にいきそうな時に、見事な打席でした」と、勝利を決定付けた“後輩4番”をたたえた。
4番とはどういう存在か。この問いに、迷わずこう答えた。「本塁打も期待されるだろうけど、やはりチャンスに強く、打点を稼げるということだろうね。それが一番大事かな」。決勝本塁打を含めた1安打2打点で、チームの連敗ストップに貢献。イメージ通りの働きで、自らの記録に花を添えた。【浜本卓也】



