<中日1-2西武>◇3日◇ナゴヤドーム
延長11回、打球が左翼正面をつくと中日和田一浩外野手(38)は天を仰いだ。その後ろでは今季初めて3番を外れた森野がスコアボードをにらんでいた。サブマリン牧田の前にわずか1点。打線が投手を援護できず、今季2度目の3連敗が決まった。
ソフトバンクに2試合連続完封負けした後の試合、落合監督が今季最大のテコ入れを施した。それまで打率1割台の3番森野将彦内野手(32)を5番にまわし、堂上剛裕外野手(26)をプロ8年目で初めての3番に起用。さらに前回、牧田から3安打の佐伯をブランコの代わりに一塁で起用した。開幕からクリーンアップには手をつけなかった指揮官が動いた。
効果は表れたかに見えた。堂上剛は初回に左前打を記録すると、1点を追う6回1死三塁では中堅左へ同点の適時二塁打。「初めての3番で、井端さんに(走者を)送ってもらった。死ぬ気でランナーを返すつもりで食らいついていきました」。指揮官の抜てきにバットで応えた。
だが、その後が続かない。4番和田は牧田の前にタイミングが合わず、5打数無安打。2年ぶりの5番となった森野も9回2死無走者からの1本のみ。主役が打たなくては得点は望めない。打線はここ3試合、29イニングで1点と再びトンネルに入ってしまった。
「どこか組み替えたか?」。打順について問われた落合監督は最初、笑顔でかわした。ただ、すぐ真顔でこう付け加えた。
「明日は戻すよ。森野に関してはな。まあ、何を感じてくれるかだ」。
試合後、森野はややすっきりした表情だった。「打つ球は悪くないと思う。きょうはいろいろ感じましたよ…」。
今は、指揮官が注入したカンフル剤の効果が出るのを待つしかない。【鈴木忠平】



