借金6の巨人は「アドバイス大作戦」で反攻態勢を整えた。17日に川崎市内のジャイアンツ球場室内練習場での全体練習では、不振にあえぐ主力選手にコーチ陣がアドバイスを送るなど言葉を交わしあうシーンがいつも以上に目立った。

 事の始まりは、3連敗目を喫した15日ロッテ戦にさかのぼる。試合後、岡崎ヘッドコーチが「どんどんアドバイスしていこう」とコーチらと話し合い、作戦決行を決断し、この日に遂行した。「小笠原とかラミレスとか、阿部もそうだけど、実績がある選手だから本人たちで上がってくるのも大事だけど、(シーズンの)3分の1も終わって彼らも苦しんでいる」(岡崎ヘッド)。実績ある選手は自ら築き上げた打撃の型を持っており、助言は難しい。だが、坂本が14打数無安打、小笠原が4戦無安打、阿部も3戦無安打と、打線はここ3試合で安打数7、5、6の計5得点と沈黙。そんな状況だからと浮足だって目新しいことをせず、コーチ陣が選手に声を掛け合うという原点に立ち返った。

 小笠原は、江藤打撃コーチに「ボールの見方によって、体の動き方も変わるよね」などの助言を受けていた。打撃の状態については「悪くないです」と言い「まず明日の1試合を勝てるように頑張ります」と今日18日の西武戦(東京ドーム)をにらんだ。アドバイス大作戦の内容の多くは明かされることはなかったが、今日の勝利で作戦の大成功を証明する。【浜本卓也】